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サーバーの情報

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人のアクティブユーザー

デジタルというのは数値 (digit) 化されているということ。
我々が扱いやすい性質の数値というのは、たとえば整数にしろ浮動小数点数にしろ、離散的で、精度に限りがあり、そしてほぼ直列である。

さて現実の物理的な情報というのは視点次第で多様な構造を持っているので、我々はその構造の中から残すものを選択して規約を作り、直列の中に押し込めねばならない

たとえばモナ・リザの絵の表面を、分解能が分子サイズの高精度なスキャナでスキャンして画像化したとしましょう。
この時点で我々は「絵の表面の色の配置を記憶し、残りは無視する」という取捨選択を行っている。
となると、後から「どうやら絵の下に別の絵が描かれていたが、塗りつぶされてモナ・リザが描かれたらしい」とか「今見るとこんな色だが、分子の状態を考慮すると昔は別の色に見えていたらしい」とかの情報は失われる

物理的な世界そのものはとにかく情報量が多く複雑なので、我々が何らかの目的を達するためには、人間や技術が扱える程度に情報量を減らして単純化しないといけない。
それをデジタル化の限界と言うなら、まあそうですねという感じはある

で、情報を記号化する時点で劣化が起きるのはそうなんだけど、そもそも人間も情報処理装置であるゆえ記号化による劣化からは逃れられないわけで。
人間が知覚不可能な特定の情報を残す意義があるのかというのを論じずに「劣化する!」と主張するのはちょっとアンフェアなわけですね

らりお・ザ・何らかの🈗然㊌ソムリエ

たとえば原子レベルでモナ・リザのイラスト複製しようというとき、元のイラストを構成する個々の陽子が誕生してから今まで過ごしてきた主観時間という情報は失われるけど。
その情報が本当に失って惜しい情報なのかというと、おそらくそんなことはないし、どうせ元のイラストを保存しても陽子は少しずつ崩壊していくわけで