最近こんなこと考えるけど、既に読んだ本に書いてあったのだな……。
> ソフトウェアデザインの評価が事業者にとってのビジネス効果という範囲に矮小化され、人にとっての道具性という純粋な観点が失われつつあるように思います。デザインの力を応用してユーザーを特定の行動に駆り立て、事業者にとって都合の良い道筋へ誘導することがUIの役割として捉えられているのです。ユーザーは自身の目当てを覆い隠され、ソフトウェアを使って何かをするのではなく、ソフトウェアによって何かをさせられているのです。
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> 使いにくいソフトウェアが多いのは、開発者の間でユーザビリティについての知識や経験が不足していることもありますが、一番の理由は、そもそもそれらがユーザーの目当てでなく事業者の目当てに従って設計されているからなのです。
オブジェクト指向UIデザイン ――使いやすいソフトウェアの原理:書籍案内|技術評論社 https://gihyo.jp/book/2020/978-4-297-11351-3
これもいいね。
> 現代のデザインの多くは、タスク指向のベクトルで発達してきたと言えます。それはつまり、デザインというものを、顕在化した課題に対する即物的な解消手順として狭く捉えること。システムの全体性を軽視して部分最適化を偏重すること。テクノロジーによって人々の射幸心を狡猾こうかつに刺激し、その行動を支配して盲目的な消費欲を増幅させること。権力者の要求に合わせてその他の人々を一方的なタスクに従属させること。
ワークアウトとかあったから、手を動かすところばっかり印象に残っていたけど、「はじめに」がとてもよい。