Redmine の「ブロック元」「ブロック先」というのが (翻訳として) 分かりづらすぎて最悪。
* (このチケットは) (次に指定されたチケットの) ブロック{元,先}
* (次に指定されたチケットは) (このチケットの) ブロック{元,先}
のどちらでも解釈できてしまう。
「次のチケット{と,が}重複」とか「次のチケットに{先行,後続}」みたいに誰から見ての関係なのか明示すればいいのに…… #l10n
ちなみに正解は、
「(次に指定されたチケットは) (このチケットの) ブロック元」→ that blocks this = this is blocked by that
「(次に指定されたチケットは) (このチケットの) ブロック先」→ this blocks that
です。わかるかいな!
Patch #21176: Japanese translation change (Blocks / Blocked by) - Redmine
https://www.redmine.org/issues/21176
むしろ直訳で戻して原型が「blocks bug #999」とか「blocked by bug #999」であったと察することができる「ブロックしている/されている」の方が (日本語として自然かは別問題として) マシだったのではと思わずにいられない
日本語として自然であること以前の問題として、まず機能が何であるかちゃんと伝わる方が重要なので……
英語だと
(this) {関係の動詞} [another ticket]
という構文で表示上の順序が文構造を暗示していることが半ば明らか (暗示だけど) なのでわかりやすいが、日本語訳の段階で名詞化すると、その方向性の暗示が失われて何もわからなくなる
たとえば "duplicates" が「次のチケットと重複」になっていて、日本語では
「[このチケット:主語] が、[次のチケット:目的語] と重複している」
という構造になっている。一方、反対向きの関係を表現する "duplicated by" の訳は「次のチケットが重複」で、
「[次のチケット:主語] が、([このチケット:目的語] に) 重複している」
という構造になっている。つまり翻訳の中で「このチケット」がどの位置と役割で定着すべきなのかが一貫しておらず、そのため単に「ブロック先/元」と名詞だけにされてしまうと「このチケット」と「次のチケット」がどう機能するかが読み取りづらい
まあ日本語で受動態を英語のように使うと不自然になるという難しさはあるのだろうけど、それにしても一貫性がなくてつらい。
語順の維持が自然にできないのであれば、次点で「目的語と主語の一方は必ずそうとわかるように明示する」というのが良いでしょうね。もっといえば「次のチケット」という文面を含めてしまう。
https://github.com/redmine/redmine/blob/5.0.6/config/locales/ja.yml#L714-L720
そのままにしてよいのは以下:
* relates to: 関連している
* duplicates: 次のチケットと重複
* duplicated by: 次のチケットが重複
* precedes: 次のチケットに先行
* follows: 次のチケットに後続
これに合わせて変更するのが以下:
* blocks: 次のチケットをブロック
* blocked by: 次のチケットがブロック
まあこれなら妥協して合格点になりません? 私がローカルでパッチ当てるならこうします。
場合によっては follows を「次のチケットが先行」とかにしてもいいかもしれないけど、さすがにそこまで一貫させてもメリット薄いのでそのままで。
blocked by は「次のチケットがブロック元」とかだとなおわかりやすいかも。長くなるけど何もわからないよりはずっとマシ。
Redmine 「ブロック元/先」翻訳改善パッチ ($3605033) · スニペット · GitLab
https://gitlab.com/-/snippets/3605033